皇居東御苑エリア

皇居東御苑-皇居付属庭園としての見どころ(令和元年)

投稿日:2019/05/27 更新日:

迫力ある旧江戸城の歴史と緑に囲まれた空間の中を気軽に散策できる「皇居東御苑」。季節ごとに異なる景観は、一年を通して楽しませてくれる。事前申請の必要はなく、入園料は無料。心地よい空間の中での散策は、時を忘れてしまいそう。

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※本丸地区の立入制限について(注)

現在、「大嘗宮一般参観」などの準備のため、皇居東御苑「本丸地区」を立入制限していますのでご注意ください。本丸地区の立入制限については「宮内庁ホームページ」で確認できます。


立入制限の様子(2019年11月2日撮影)

 

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皇居東御苑とは

概要

皇居造営の一環として、昭和35年1月29日の閣議決定に基づき、皇居東地区の旧江戸城本丸、二の丸及び三の丸の一部を皇居付属庭園として整備することとなり、昭和36年に着工し、昭和43年9月に完成したもので、面積約21万㎡の庭園です。昭和43年10月1日から宮中行事に支障のない限り一般に公開されています。
引用:皇居東御苑パンフレット(発行:公益財団法人菊葉文化協会)


皇居東御苑略図(出典:宮内庁ホームページ)

 

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皇居東御苑の見どころ

皇居東御苑の出入門

皇居東御苑には、3つの出入門(大手門/平川門/北桔橋門)が用意されている。歴史ある、荘厳な佇まいの出入門も皇居東御苑の見どころの一つ。

大手門

参勤交代の諸大名が登城した江戸城の正門

大手門は高麗門と渡櫓門からなる枡形門。江戸城の正門にあたり、かつては、この門から諸大名が将軍への謁見のために登城。現在は、皇居東御苑のメインゲートとして多くの来園者を迎えている。


大手門

 

平川門

御殿に務めていた奥女中などの通用門

江戸城三の丸の正門で、御三家・御三卿はここから登城。ここには、三代将軍家光の乳母である「春日局」でさえも、門限に遅れて城内へ入ることができなかったというエピソードが残っている。


平川門

 

北桔橋門

有事に備えて跳ね上がる構造の橋だったことが門の名の由来

江戸城本丸の北端に位置し、両側の20m以上の高い石垣が特徴。有事の際には本丸を守るため、手前の橋が跳ね上がる仕掛けになっていたが、現在は土橋になっている。


北桔橋門

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本丸地区の見どころ

本丸大芝生

江戸城の中心だった本丸御殿があったところは何もない芝生地

本丸地区の広大な芝生地は、本丸御殿が立ち並んでいたところ。本丸御殿は幾度となく火災に見舞われ、その都度、再建されたが、文久3年(1863)に焼失してからは再建されることはなかった。

かつては本丸御殿が立ち並んでいた本丸大芝生

(前略)本丸御殿は表、中奥、大奥という三つの空間に分かれていました。表は、将軍の謁見など公式な儀式・行事・幕府諸役人の執務の場で、中奥は将軍の日常生活、政務を執る場、大奥は御台所と呼ばれた将軍の正妻をはじめ家族や女性たちの生活の場でした。
引用:江戸城本丸御殿案内板

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ココでひとこと!
「江戸東京博物館(東京都墨田区)」には焼失前の本丸御殿の様子を1/200で復元した模型が展示されています。本丸大芝生とその周囲には、びっしりと本丸御殿が立ち並んでいたようです。

幕末の江戸城本丸御殿の模型(出典:江戸東京博物館)

 

天守台

天守が建設中止となり、天守台のみが残る

この天守台は、明暦の大火(1657年)で寛永度天守が焼失後、万治元年(1659年)に再建されたもの。天守は、幕府内の天守不要との結論から建てられることはなかった。


天守台

ココでひとこと!

迫力ある天守台は本丸地区の一番の見どころ。天守台のスロープを上がれば、本丸跡を一望することができます。

 

富士見櫓

品川の海や富士山までが眺められたといわれる櫓

天守が焼失してからは、天守の代用とされた富士見櫓。現存する江戸城の櫓のうち唯一の三重櫓で、どの方角から見ても美しく、「八方正面の櫓」とも呼ばれていた。


富士見櫓

 

富士見多門

「多門」とは長屋造りの防御施設

旧江戸城の遺構では通常、建物内へ入ることは殆どできないが、この富士見多門(昭和42年~43年にかけて解体修理を実施)は建物内に入ることができる貴重な存在。


富士見多門の出入口

ココでひとこと!
富士見多門の内部一般公開は、皇居東御苑の公開終了時間よりも約45分早く終了します。また、ここの出入口は急坂のため、車いすでの入場はできませんのでご注意ください。

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本丸地区の「花と緑」

桜の季節には大勢の来園者

本丸大芝生の周囲には、桜の島(早咲きの桜から遅咲きの桜まで)、バラ園、野草の島などがあり、季節ごとの花と緑を楽しませてくれる。


松の芝生の桜 3月下旬撮影


バラ園 5月中旬撮影

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二の丸地区の見どころ

二の丸雑木林/新雑木林

武蔵野の自然を再現した雑木林

江戸時代は将軍の別邸やお世継ぎの御殿があったところ。徳川家光の世子竹千代(四代将軍家継)の住まいや、前将軍の側室が晩年を過ごした場所でもある。


二の丸雑木林 5月初旬撮影

ココでひとこと!
この雑木林は、昭和天皇のご発意により、武蔵野の面影を持つ樹林として、昭和57年から60年にかけて整備されたものです。

 

二の丸庭園

季節ごとに心地よい風が流れる日本庭園

小堀遠州が造り、三代将軍家光の命で改修されたと伝えられる庭園があったが、度重なる火災で焼失し、明治以降は荒廃。現在の庭園は、昭和39年(1964)に九代将軍家重の時代に作成された庭絵図面をもとに復元されたもの。


二の丸庭園と二の丸池 5月初旬撮影

 

諏訪の茶屋

ご休所として使われていた茶屋

明治45年(1912)に皇居内の吹上御苑に建てられたもので、昭和43年(1968)に現在の場所に移築された数寄屋風の書院茶屋。


諏訪の茶屋 5月初旬撮影

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二の丸地区の「花と緑」

季節ごとに異なる景観が見られるのも楽しみの一つ

緑豊かな皇居東御苑の中でも、特に、二の丸地区には四季折々の花と緑が溢れ、ここを訪れる人は多い。ここには、二の丸雑木林/新雑木林、二の丸庭園、二の丸池、菖蒲田、都道府県の木などがある。


二の丸庭園のクルメツツジ 4月中旬撮影


菖蒲田のハナショウブ 6月初旬撮影


二の丸雑木林の中のヤマユリ 7月中旬撮影


二の丸雑木林の紅葉 12月初旬撮影


梅林坂の梅 1月末撮影

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三の丸地区の見どころ

三の丸尚蔵館

9,8000点の皇室関連の美術品を収蔵

皇室に代々受け継がれた美術工芸品等を広く国民に公開するための美術館。ここでは、宮内庁が管理する皇室関連の絵画、美術品などが順次展示されている。


三の丸尚蔵館

三の丸尚蔵館は、皇室に代々受け継がれた絵画・書・工芸品などの美術品類が平成元年6月、国に寄贈されたのを機に、これら美術品を環境の整った施設で大切に保存・管理するとともに、調査・研究を行い、併せて一般にも展示公開することを目的として、平成4年9月に皇居東御苑内に建設され、翌年11月3日に開館しました。(後略)
引用:宮内庁ホームページ

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ココを歩いてみて

自分のペースで散策が楽しめるところ

皇居東御苑は、とにかく広く、坂もあるので、3ヶ所ある休憩所と所々に設置してあるベンチなどを、上手に利用しながらの散策がお勧め。旧江戸城の遺構には、わかり易い案内板があり、花・草木には、それぞれに名前のプレートが付けられ、優しさを感じながらの散策だった。

誰でも気軽に入園できる

皇居東御苑は事前申請の必要はなく、入園料は無料。誰でも気軽に入園できるが、休園日(臨時含む)と、期間ごとに異なった公開時間があるのでご注意。(注意事項等も含め、宮内庁のホームページで確認が可能)

皇居東御苑を通して

皇居東御苑の見どころは、旧江戸城の歴史と、季節ごとの花と緑。そして、それらが創り出す景観は1年を通して楽しめること。大規模な天守台や石垣、荘厳な佇まいの城門には迫力があり、歴史と緑に囲まれた空間は、時を忘れて楽しませてくれる。
ここに来れば、旧江戸城の歴史と緑に囲まれた一時を、ゆっくりと過ごすことができます。

 

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アクセス・公開情報

皇居東御苑/東京都千代田区千代田1-1

  • 地下鉄各線「大手町」駅c13b出口から徒歩3分(大手門まで)

※詳細は、皇居東御苑の「アクセス・公開情報」を参照願います

 

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