千鳥ヶ淵-飲料水確保のために造られた貯水池

都内屈指の桜の名所として知られ、桜の開花中には100万人が訪れるといわれる千鳥ヶ淵。沿道には緑豊かな千鳥ヶ淵緑道、そして、唯一お濠でボートに乗れる千鳥ヶ淵ボート場があります。その千鳥ヶ淵は、徳川家康の時代に造られた「飲料水用の貯水池」がはじまりでした。

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千鳥ヶ淵とは

千鳥ヶ淵の歴史

飲料水用の貯水池として

徳川家康が入府したころの江戸は入江(海)に面した低湿地。そのため、井戸水には多くの塩分が含まれ、飲料水には適さず、飲料水の確保が急務とされていました。そこで、城の周りの小河川をせき止め、飲料水用の貯水池として造られたのが千鳥ヶ淵です。

千鳥ヶ淵は、当初は飲料水用として谷を現在の乾門北側付近でせき止めたものであったが、城の拡張の中で、流末であった代官町通りの谷は埋め立てられ、千鳥ヶ淵は田安門を挟んで牛ヶ淵とつながり、江戸城を囲む濠の一部となった。(後略)
引用:千鳥ヶ淵環境再生プラン(環境省皇居外苑管理事務所)

名前の由来

かつて半蔵門土橋まで広がっていた淵の形が「千鳥」に似ているからといわれています。

千鳥ヶ淵のある江戸城北の丸

北の丸は、かつて旗本などの屋敷があったところで、八代将軍徳川吉宗以降は、御三卿のうち「田安家」と「清水家」の屋敷が置かれていた歴史があります。


御江戸大絵図の千鳥ヶ淵(出典:千鳥ヶ淵案内板)

桜の植樹

桜で有名な千鳥ヶ淵ですが、桜の歴史は浅い。

千鳥ヶ淵の桜はその大部分がソメイヨシノで、古くは明治14年(1881)に英国大使館前に植樹されたと記録されています。現存する最も古木となったソメイヨシノは昭和5年(1930)に植えられたものですが、多くは戦後の復興気運を背景に昭和30年代に植樹されています。(後略)
引用:千鳥ヶ淵案内板

千鳥ヶ淵の分断

明治33年(1900)の代官町通りの道路整備により、新しく土橋が築かれ、田安門から半蔵門まで続いていた千鳥ヶ淵は千鳥ヶ淵と半蔵濠に分断されました。

現在

千鳥ヶ淵の桜

全国から100万人以上の人が訪れるといわれる都内屈指の桜の名所です。「ソメイヨシノ」を中心に「オオシマザクラ」など、約260本の桜が植樹されています。見どころは、独特の景観と、お掘の水面に向かって豪快に咲き誇る桜。そして開花中はライトアップが行われたり、ボートに乗って千鳥ヶ淵の水面から桜を楽しむことができます。


千鳥ヶ淵の桜


ライトアップされた千鳥ヶ淵の桜

千鳥ヶ淵に沿って造られた「千鳥ヶ淵緑道」は、昭和40年(1965)に開通した道路を、昭和54年(1979)に歩行者を優先した緑道として整備されたものです。桜の開花中は桜が頭上にまで広がり、まるで桜のトンネルの中にいるような感覚で楽しめます。

桜の見頃は、例年、3月下旬から4月上旬です。桜の名所として有名なところなので、開花中は日中も夜間も大変混雑し、入場制限がかかる場合もあります。最寄り駅の「九段下」駅から千鳥ヶ淵への道のりは人混みで大変混雑。そのため、千鳥ヶ淵へのアクセスは「九段下」駅からよりも「半蔵門」駅からの方が空いているのでおすすめです。また、千鳥ヶ淵緑道内には売店や露店はありません。公衆トイレは千鳥ヶ淵ボート場入口前に設置されています。

千鳥ヶ淵さんぽみち

千鳥ヶ淵を一周できる「千鳥ヶ淵さんぽみち」が設けられています。そこは、千鳥ヶ淵を取り巻く「千鳥ヶ淵緑道」、「代官町通りの堤塘」、「北の丸公園の緑地」など一年を通して自然に親しめ、国指定重要文化財の建造物を見ながらの散歩道です。


千鳥ヶ淵緑道


代官町通りの堤塘


国立近代美術館工芸館(国指定重要文化財)

千鳥ヶ淵ボート場

外苑濠の中で面積が2番目に広い千鳥ヶ淵には、千代田区が管理運営する「千鳥ヶ淵ボート場」があります。桜の開花中はボートに乗って、お濠の水面から桜を楽しめるのも、ここの特徴。


千鳥ヶ淵ボート場

営業時間・料金は季節により変動します。また、臨時休場の場合がありますので、詳細は、千代田区のホームページで確認願います。

ここを歩いてみて

千鳥ヶ淵は谷を流れる小河川をせき止めて造られたといわれるように、自然の地形を活用して造られているのが想像できます。桜のシーズンには100万人が訪れる都内屈指の桜の名所です。ここではお濠の水面ギリギリにまで伸びる豪快な桜を見ることができます。周辺は見どころが多く、北の丸公園、靖国神社、そして皇居東御苑などの人気スポットがあります。

アクセス情報

千鳥ヶ淵

  • 所在地
    東京都千代田区九段南2丁目から三番町先
  • 交通
    東京メトロ「九段下」駅2番出入口から徒歩約4分
    東京メトロ「半蔵門」駅5番出入口から徒歩約5分 ※共に緑道入口まで

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